訪問看護の需要は年々高まり、全国で新しいステーションが増え続けています。
その一方で「ブラック訪問看護ステーション」と呼ばれる職場も少なくありません。
給料や待遇の良さに惹かれて転職したものの、実際に働いてみたら「想像以上に過酷だった…」という声も。
そこで今回は、ブラック訪問看護ステーションの特徴と、その見抜き方を5つのポイントに分けて解説します。
転職活動中の方はもちろん、すでに勤務中の方も、ぜひ参考にしてください。
特徴①:極端に低い基本給+歩合制
一見すると「1件あたり◯◯円の訪問手当!」と高収入に見える求人。
ですが、その裏には「基本給が非常に低い」という落とし穴が隠れています。
たとえば、月給は20万円前後と低く抑えられ、訪問件数をこなさなければ生活できないケースも。患者さんが入院やキャンセルで減った場合、収入がガクッと下がる不安定さがあります。
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求人票に「固定給」と「歩合」の割合が明記されているか確認
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面接時に「最低保証額はあるか」「訪問件数が減った場合の給与はどうなるか」を必ず質問
特徴②:オンコール体制が不透明で負担大
訪問看護では夜間や休日のオンコール対応が必須となる場合があります。
ブラックな職場では、オンコールの回数や手当が曖昧なまま業務が押し付けられることが多いです。
「手当は1回あたり数百円しか出ない」「結局ほとんどの夜を一人で背負わされる」など、実態を知らずに入職すると大きなストレスの原因に。
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「オンコールは月に何回?」「出動した場合の手当は?」を必ず確認
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「複数人でシフトを分けているか」も聞いておくと安心
特徴③:教育・研修が不十分
訪問看護は病棟と違い、基本的に1人で患者宅に伺うため、初めての方には大きなハードルがあります。
ブラックなステーションでは、「入職してすぐに1人で訪問に行かされる」「同行期間がほとんどない」というケースも少なくありません。
その結果、自信を持てないまま業務に追われ、ミスや不安が増える悪循環に。
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「新人研修はどれくらいの期間?」「同行訪問は何件程度?」を面接で確認
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教育体制がパンフレットや社内マニュアルとして整備されているかチェック
特徴④:記録や残業が多いのに手当なし
訪問後の記録入力や計画書の作成は欠かせません。
ですが、ブラックな職場では「残業代が支払われない」「記録時間は労働時間に含まれない」とされることが多いです。
結果的に「訪問件数は少なくても、書類業務で毎日残業」「サービス残業が常態化」ということも。
給与明細には反映されず、モチベーションを失いやすい環境です。
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「残業代は出ますか?」「記録時間も労働時間に含まれますか?」と具体的に質問
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職場見学の際にスタッフの退勤時間をさりげなく観察
特徴⑤:離職率が高く人の出入りが激しい
どんなに表向きは「アットホームな職場です」と謳っていても、実際にはスタッフの入れ替わりが激しい=働きにくい職場である可能性があります。
離職率が高いと、残ったスタッフへの負担がさらに増し、悪循環が続いていくのが特徴です。
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求人が常に出ている事業所は要注意
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面接時に「スタッフの平均勤続年数」を質問
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口コミサイトやSNSで実際の声をチェック
転職前のリサーチが最大の防御
ブラック訪問看護ステーションは、求人票だけでは見抜けない場合もあります。
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基本給と歩合の割合
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オンコール体制
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教育・研修の充実度
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残業代や記録時間の扱い
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離職率
これらをしっかり確認し、できれば見学や面接で直接質問することが重要です。
訪問看護は、やりがいが大きく、自分の看護スキルを最大限に活かせる働き方です。