こんにちは、シュリです。
看護学生は必ず行かないといけない、臨床実習。
今回は実習に持っていくと必ず役立つノート・メモ帳の準備方法についてご紹介します。
この記事を読むと
・実習に向けたノート・メモ帳の作り方がわかります
・ノート、メモ帳に記載すべき具体的な内容がわかります
・何を意識してノート、メモ帳を作成すべきかがわかります
↓動画で”やってよかった!ノート・メモ帳作りの一工夫”を解説しています↓
実習に向けてノート・メモ帳を準備しておく理由は?
まずは「なぜ実習に向けてノート・メモ帳(以下、ノートで統一)を準備するか?」について考えてみます。
実習は何度行っても毎回緊張するもの。
「何を書けば良かったっけ?」とド忘れしてしまったり、頭が真っ白になってせっかく勉強したことも忘れてしまうことがあっても、メモ帳を準備しておけば防げます。
緊張でメモのし忘れがないように
緊張からのプレッシャーから救ってもらうためにも、メモ帳の事前準備はしておきましょう。
「実習に行ったらあの項目をメモしよう」「あの情報だけは必ず押さえておかないと」と実習へ行く前から、行ってからのことは何度も想像すると思います。
でも実際実習へ行ってみると、緊張ですべて抜けてしまった!!質問されても答えられない!!なんてこと、ザラにあります。
前もってノートを準備しておけば、そういった緊張にも打ち勝てます。
勉強したことを見直す
ノートを準備していく理由のもう一つが「勉強したことを見直すため」です。
上の項目に続きますが、実習へ行くと必ず緊張して本領発揮できないものです。
緊張で質問に答えられないと、実習担当者から「勉強してきたの?」と詰められるだけでなく、自分自身も落ち込んでしまうと思います。
せっかく勉強したこと、現場で発揮したいですよね!手間はかかりますが、そういった目的でもメモ帳を準備していると良いですね。
看護学生向け実習用ノート・メモ帳の作り方
ここからは実際にどうやって『実習用のノート』を作成するのか紹介していきます。
おすすめノート
まずノートのサイズですが、実習着のポケットに入るサイズのノートを選びましょう。
また、横書きできる罫線のノートを選んでおくと後からノート作りの際に楽です。
私は実習着のポケットが大きかったこともあり、A6サイズのノートを使用していました。
その中でもおすすめはコクヨの「そふとリングノート」です。
本屋さんやロフトなどでも購入可能です。
書き心地、触り心地、使い心地、全部最高ですので・・・!
準備物品
・実習着のポケットに入るサイズのノート
・定規
・ボールペン
・参考書(実習へ行く科のものや、解剖生理など)
いざ、ノート作り!
上記のものを準備できれば、実際にノート作りへ取り掛かります。
バイタルサイン・全身状態の経過記録表
まずはバイタルサインや実習で観察した状態について記録する表を作成します。
今から文字で説明はしますが伝わりにくい箇所もあると思うので、詳細は下記の動画を参照ください。
①ノートの1番左端から2cmほどのところに、上から下へ線を引く。
→この左端の欄に観察項目や測定内容を記載します。
②①で引いた線から2cm間隔で上から下の線を引けるだけ引いていく。
→日付ごとに記入欄を作成します。
③参考書などを用いて、1番左端に観察項目・測定内容を記載する。
→例)体温、脈拍数、呼吸数、血圧、SpO2、呼吸音、排便、排尿、疼痛、浮腫、等です。
その実習科目に合わせた観察項目を記載していきましょう。
④次のページへ移り、①と同じようにノートの1番左端から2cmほどのところに、上から下へ線を引く。
⑤④で引いた線に沿って、2cm分だけノートの端を切り取る。
→切り取ってからノートを見開きにすると、③で記入した項目が次のページでも見れると思います。
⑥④と⑤を何度も繰り返す。
→何度も観察項目を記入しなくても、1番端を切り取っていることで使い回しが可能になります。
⑦1番上の欄に日付を記入して、完成。
→同じ日付での記録が何度続いても問題なしです。観察項目の記入の手間は省けていて、表も見開きで確認できるようになっています。
実習へ行ったらバイタルサインの測定や記録から情報収集すると思いますので、上記の表の欄に数値や結果を記載していくようにしましょう。
バイタルサインの正常値・異常値
経過表を作成できれば、ここからは『自分の辞書』を作っていきます。
参考書を丸々持っていくのではなく、参考書の中から「実習で役立つだろうな」と思う内容をノートへ記載し『オリジナルな辞書』を作るということです。
ここからは先ほどのような表は作成せず、普段通りにノートを書くつもりで情報をまとめていきます。
まず最初にバイタルサインの正常値。
ちなみに正常値以外の異常値も記載して、異常な場合に考えられる状態変化まで記載しておくと、実際に異常値を目の当たりにした時に冷静に対処できます。
状態変化があって経過を考えた時になぜそのようにアセスメントしたかの「根拠」を考えやすくなるからです。
正常値だけ知っていても異常値が分からなければ根拠をもってアセスメントできません。
そういった意味でも、正常値だけでなく異常値も記載するようにしましょう。
疾患別の観察項目
実習に行く前に「各病棟からの課題」みたいな感じで事前学習がありますよね。
その事前課題、活かしていきましょう!
『疾患別の観察項目』のページには、事前課題で調べた
・病棟でよく見る疾患
・その疾患の病態生理、必須の観察項目(検査データも含む)
・起こりうる変化
などを記載します。
簡単に単語だけでも記載しておくことで、実習へ行ったとき「うわ〜なんだったかな・・・」と考え込む頻度は確実に減らせます。
もちろん、事前課題以外の参考書からの抜粋でも問題なしです。
ここでも大切なのは「根拠」をしっかり理解していること。
ただ書き写すのではなく、「なぜ」この観察項目が大事なのか、「なぜ」こういった変化が起きるのか、と「なぜ」の意識をもってノートを作成してください。
大事なのは「実習中に自分のことを助けてくれるノートを作ること」です!
ケアの手順、必要物品
さてここまでは患者様・利用者様の身体に関する項目をまとめてきました。
でもここでもうひと踏ん張り。
看護学生さんのもう一つの難関ポイント、「ケアの手順・準備物品」についてもまとめておきましょう!
ただし、病棟へ行ってみないとどういったケアを実施できるかは分かりません。
ですのでここからは実習開始後の記載でも問題ないかと思いますが、日にちが経ちすぎると記録に追われて時間がなくなることもあるため、「ケア手順・物品」専用のノートを作成しておくのも、一つかと思います。
①ケア時の必要物品を記載
箇条書きで問題ありません。
ケア実施時の必要物品を書き出しておきます。
実習初日に病棟の物品説明はあるかと思いますので、物品の場所も記載しておくと後から役立ちます。
②ケア手順を記載
ケア手順については参考書や学校で使用した資料などを用いて簡潔に書き写します。
ここで注意点。お湯などを使用するケアの場合は、必ず温度と根拠も記載しておくようにしましょう。
実習へ行くと100%確認されます。そして緊張していると間違いなく答えられません。
でもノートに記載しておけば、ノートを確認するだけで緊張していても回答可能です。
③プラスアルファで、声かけも
ここに関してはノートに記載しなくても良いですが、手順を確認しながら「ここでこうやって声をかけよう」と考えておくと良いかもしれません。
実際に患者様・利用者様を相手にケアしようとすると、どうしても緊張で黙り込んでしまいます。
ですが声かけのイメージトレーニングをしていることで、緊張している場面でもなんとか声かけをできるようになることもあります。
看護師さんの圧もすごいとは思いますが、大事なのは患者様・利用者様が安心してケアを受けられること。
これも記載しておくと役に立つ!
ここまでは基本的にノートへ書いておきたい項目をピックアップしました。
実習先にもよりますが、下記のスケールもノートへ記載しておくと役立つかもしれません。
・ペインスケール
・ブリストルスケール
・血尿スケール
結局1番大事なのは”根拠”
さて、ここまで実習用のノートの作り方について一緒に確認してきました。
どの項目でも繰り返し伝えたのは『根拠も記載すること』。
何をするにも根拠があるのが、医療であり看護です。
なんの意味もなくなんとなくケアを提供している看護師さんはいません。
ただ情報を書き写したノートを作成するのではなく、根拠を押さえた情報を記載することで、自分のことを助けてくれる素敵なノート作りを目指しましょう!