実習に行けば必ず書くことになる”看護目標”。
ですが看護目標を考えるのが苦手な学生は多いと思います。
「看護目標が書けない」
「看護目標を書くときのポイントは?」
などの疑問を解決すべく、
今回のブログを書いていこうと思います。
それではいきましょう!
看護目標は評価ができなければ意味がない
書いている通りですが
目標は評価できなければ意味がありません。
看護目標に限らず、何をするにも目標って考えると思います。
テストでも「○○点とるぞ!」という目標や
ダイエットでも「○kg痩せるぞ!」といったもの。
でもそれらって、テストが終わった後や
ダイエットが終わった後に「達成できたか?」を
考えると思います。
これが評価です。
評価できるものは”目標”として書くことができますが
評価できないものは”目標”としては書くことができません。
なぜなのか?については
次の項で説明していきます。
看護目標の評価により得られるもの
看護目標を評価すべき理由としては
その看護が適切であるかを見直し、
提供する看護の内容を考え直すためです。
患者さんに良くなってもらうために提供する看護が
その患者さんにとって全く意味のないものだったら
入院して治療を受けている意味が全然ありませんよね。
そういったミスをなくすため、
患者さん一人ひとりに合った看護を提供するために
看護目標を評価する
ということを行います。
看護目標に沿った看護を提供していて
その目標が達成できたと評価できれば
ケア内容は適切であった、
目標が達成できていないと評価したなら
ケア内容の見直しを行う必要があります。
それを理解できれば
看護目標をたてるのはそれほど苦ではなくなると思うので
詳しく説明していきましょう。
看護目標は具体的に書く
大きく伝えるポイントとしては
具体的に書くこと
です。
具体的に看護目標を書くためのコツを
ひとつずつ説明していきますね。
客観的に判断できるもの
実習に行きはじめの学生に多いのが
例えば周手術期の実習へ行けば
「不安が解消される」「不安が軽減する」
など”不安”という測定不可能なものを
看護目標の中に入れてしまうことがあります。
ですが、不安って目に見えないですよね。
めっちゃ体のごつい、全く緊張していなさそうな
プロボクサーでも、
試合前には緊張するはずです。
そう、”不安”は目に見えないから
わからないのです。
患者さん本人にしか把握できない。
患者さん本人ですら把握できているか曖昧です。
それを完全に第三者である看護師・看護学生が評価するなんて
かなりの至難の業です。
ですので”不安”について看護目標を書きたいときには
「不安が軽減される」ではなく
「不安が軽減したとの発言が見られる」
といったように
誰がみても判断できる、
客観的に捉えて判断できる内容のものにしましょう。
詳しい内容まで書く
これは大きくお伝えした”具体的に書く”とも共通していますが
目標を詳しく書いておく、ということです。
これも例を用いて説明します。
例えばまたまた不安の話になりますが
「不安が軽減したとの発言がみられる」
という目標だと
一体、何に対する不安?
(入院?手術?金銭的な問題?)
などさまざまな候補が考えられます。
ですので”何に対する”不安が軽減したと発言があるのか
ということについても書いておくんです。
・手術に対する不安が軽減したとの発言がみられる
・入院生活に対する不安が軽減したとの発言がみられる
・入院費用に対する不安が軽減したとの発言がみられる
このように詳しく書いておくことで
看護計画をより具体的に考えることができますし
評価もピンポイントで行うことができるので
良いことばかりです。
達成できるもの
看護目標は”患者が回復するために行う看護の目標”です。
ですので看護の観点とはズレた目標は
達成できないものであることが多いです。
例えば
「手術を無事に終えることができる」
これは医者の目標ですよね。
それか手術室看護師の役目になると思います。
病棟看護師は手術前の術前処置や術後管理は
関わって看護を提供することができますが
術中の関わりをすることはないです。
このような目標だと
絶対に達成できないものになってしまいます。
そういったことがないように
「手術を受ける準備ができる」
といったような目標にして、
術前処置であったり、
身辺整理や不安の表出を促す関わりをする方が
達成可能で評価でしやすい、評価できるものになると思います。
患者に合った目標である
明日手術がある!という患者に対して
「転倒することなく歩行ができる」
という目標は少し気が早いような感じがしませんか?
手術当日の術後や術後1日目なら
歩行を開始するので麻酔をしていた方などは
転倒のリスクに注意する必要があります。
ですがまだ手術を受けていない患者に
転倒のリスクをあげても自立歩行が安定している患者なら
意味のない目標になってしまいます。
これは”患者に合った目標である”とは言えず
ズレているものになります。
そういうことがないように
患者さんの現状に合わせた目標を考え、
よりその人に合った看護が提供できるよう
関わっていきましょう。
POINT!
看護目標を具体的に書くには、
①客観的に判断できる内容
②詳しい内容まで書く
③達成できるものを書く
④患者に合った目標を書く
ということを意識して書きましょう。
すぐに書けるようにはならない
このように看護目標の書き方を説明してきましたが
すぐにスラスラと書けるようになるわけではありません。
何事も慣れが必要です。
最初のうちは「どうやって評価するの?」と
質問攻めされることもあるかもしれませんが
その度に改善点を見つけて
だんだんと自分なりの書き方を見つけられればオッケーです。
実習で嫌というほど看護目標を考えて書いているうちに
自分のやり方を見つけられると思います。
書けないから、とすぐに落ち込まないでくださいね。
看護目標は書けるようになります
自信がない!上手く書けない!
誰だって最初はそうです。
あなたの先生だって、学生だったときには
何度も指導を受けているはずです。
ですが先生方はそれからかなりの数の看護目標を考えたので
今あなたに指導できるくらいの知識を持っています。
”慣れ”ということですね。
できないから、と落ち込まずに
どこをどう改善すれば良いのか
このブログの内容を参考に考えてみてください。
わからないときには
すぐに先生に相談しましょう。
悩むだけ時間の無駄ですから。
それでは今日はこのあたりで。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。